保健指導
「保健指導」も歯科衛生士がおこなう仕事においてとても大切なものです。診療所で治療を終えた後、学校・職場などに訪問して、歯科疾患を防ぐことのできる上手な歯磨きの仕方やオーラルケア、食事指導や健康教育などを行います。ほとんどの人が食後に歯磨きをしていますが、歯ブラシの持ち方や動かし方、歯に当てるときの角度などによって、効果が出ない磨き方もありますので、こういった専門家からの指導というのは非常に重要なものとなっています。
近年では特に、治療する前に予防したいという傾向が強くなっているため、歯科衛生士の業務の中でも保健指導の割合は増えてきています。学校に通っている子どもや診療所に来た患者だけでなく、高齢者が暮らしている介護施設などにおける保健指導の需要も高まってきています。
そのため、歯科衛生士の就職先も従来は歯科診療所がほとんどでしたが、企業の専属歯科衛生士として在籍したり、保健所などに勤めて保健指導を重点的におこなったり、介護士の資格を取得して、専門知識を持った訪問介護をするなど、さまざまな選択肢が増えてきました。養成学校では、将来きちんと多くの人に向けて正しい保険指導できるように指導方法も学ぶことになります。