歯科予防処置
「虫歯」「歯周病」の予防のためにおこなうことが重要なのが「歯科予防処置」です。虫歯になって、ようやく治療が終わった最後の日受付で「また2カ月か3カ月したら来てください」と言われることは、多くの方が経験しているかと思います。
これには、治療した虫歯の経過状況や、ほかの歯が虫歯になっていないかを確認するだけではなく、定期的な汚れや歯石の除去というものも含まれています。 「別に虫歯になっていないと思うから、行かなくてもいいいや」と放置してしまう患者さんも多いのですが、歯石や歯周の汚れの除去である「スクリーニング」は数カ月から半年に一度は実施することが重要であると考えられます。
日本においては、定期的に歯科で検診や歯のクリーニングを受けているという人は2%ほど、それに対して歯科先進国と呼ばれている国では定期的に歯科へ通うひとは80%に達するというデータもあります。ほかの国に比べると、歯科の治療費が安い日本は、患者さんの予防意識がそれほど高く無いというのはその理由の一つです。治療費が高い国では、悪くなって治療費が高くなってしまう前に、きちんと予防しておこうという意識が患者さんに働いているのも事実。治療費を低く抑えられることは、決して悪いことではありませんが、患者の予防意識を高めるために、歯科衛生士は重要な役割を担わなくてはいけないという側面もあります。